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大阪の橋詰です。中村元部長から、ちんさんの『前十字靭帯』に対してコメントするようにとのメールをいただき、同僚のトレーナーの先生のご意見を承りました。
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このような症状の場合、通常考えられる改善策(保存療法)は、以下の通りです。
1)大腿四頭筋+膝蓋靭帯ユニットのストレッチ
2)大腿四頭筋の筋力強化(特にエキセントリック)
アイソキネティックマシンがあればベストですが、フリーウエイトでも
スクワットなどでしゃがむフェイズをコントロールして行うことで効果
あると思います。
3)股関節主導で下肢を曲げる(しゃがみこみの際、股関節から下肢を曲げる)
動作を身につける
4)3)の動きが不自然な場合、臀筋やハムの柔軟性不足が考えられるため
これらのストレッチを行う。また、骨盤の後傾が原因で膝主導の屈曲となる
場合もあるので、このような場合は下背部のストレッチを行う
ほかに、邪道かもしれませんが、インソールのヒール部を少し高くするような
ことも効果あるかもしれません(ただし、他の動きに悪影響がでるかもしれません
が)
また、ACLの術式がLeed-Keio式(膝蓋靭帯移植)だった場合は、膝蓋靭帯自体の
強度が低下している可能性があるため、筋力強化の際には注意が必要です。
いずれにしても、膝を曲げた時の痛みやROM制限、筋力などを評価してからでない
と具体的な対応はできないので、落ち着くところ、整形に行ってPTの指示を仰げ、
ということになってしまうでしょうか。
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その後、『ACL』が出ましたので、これに対するご意見も以下に記しました。
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やはり、術式はBTB術だったのですね。
回答メールの通り、私も継続的なストレッチの実施により、いずれ痛みは
おさまるのではないかと思います。
医師に相談した上でですが、大腿四頭筋を弛緩させた状態でのストレッチ
に加え、緊張させた状態でのストレッチ(立位での股割やしゃがみ込みな
がらのストレッチ)を導入し、膝関節周辺の筋の再学習を図ってみてはど
うでしょうか。
また、術後1年であれば、再建されたACLのアスリハもまだまだ続けて
行わなければならない時期ですが、アスリハの種目や強度を決定するとき
に再建ACLだけでなく膝蓋骨の腫れや痛みも考慮するべきかと思います。
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